海外の幼稚園で子供のトラブル|息子に暴力を振るう友達。園がその子に直接注意しない理由と、私たち夫婦の意見。

この記事では、以下のことが書いてあります。
・北欧デンマークでの、幼稚園児同士のトラブルの詳細
・私たち家族がとった行動
・相手の子の親の反応
・園の対応、考え
・私たち家族が出した結論

デンマークにある幼稚園ですが、インターナショナルなクラスで様々な国籍の子供がいます。先生を含め、デンマーク人はいません。

せとかママ

息子が同じクラスの子から暴力行為を受けていて悩んでいます。

いつかこういう日が来る、と思っていましたが、本当にその時がきた今、息子から毎日「痛かった」「苦しい」という話を聞きつらい日々を送っています。

幼稚園児のトラブルの詳細(暴力)

相手の子の名前をTomとして話をすすめます。

幼稚園に通い始めて1ヶ月程たったある日、迎えに行くと、息子が顔じゅう砂だらけになっていました。

せとかママ

砂いっぱい付いてるよ!どうしたらそんなにつくの!?笑 (先生これ気が付かないの!?)

活発で外遊びが大好きな息子のことなので、↑のようになんの心配もなく普通に聞いてみたら

Tomが砂だらけの手で顔をたたいてきた…

息子ゆず

と悲しそうに答えました。

驚きましたが、子供同士だしそんなこともあるわな。と思い、「悲しかったね」と言って慰めました。

(これまでも顔から血を流して帰ってきたり誰かの持ち物が当たってあざができていたが、先生から事情を聞き、本人も納得済みの内容なので気にしていなかった)

状況を聞くと「急に叩いてきた」と答えたので、息子があまり状況を理解していないのかも、と思い深入りしませんでした。

しかし、この日を境に息子がTomから外遊び中にされたことを話すようになったんです。

この3つのうちのどれかをほぼ毎日やってくるとのこと。↓

  • 急にやってきて、防寒コートのフードを掴んで振り回し、最後は地面に倒す。(息子は息ができなくて苦しい・痛いと訴える)ちなみに北欧ではコートはフード付きが必須です。
  • 園内にある、両手を使ってしか登れない急斜面から突き落とし、笑う。
  • 急にやってきて、ドン!と押してくる(息子は地面に倒れる)。で、去ってく。

これらを息子といつも一緒に遊ぶ仲良しの子にもやっているそうです。

せとかママ

暴力もそうですが、注目すべきは「一方的にやってくる」ということです。

息子は英語は理解できますが話すことはできません。相手の子は兄がいることもあり、大人と同じくらいぺらっぺらです。

言葉が通じないことによるコミュニケーションの齟齬や意見の食い違いが原因なら、けんかが起きることも理解できますし、解決策があると思っていました。

しかし、急に仕掛けてくるのはフェアじゃないし、対策が難しいです。

私たち家族がとった行動

とはいえ、息子の話は息子の目線からのものでしかないので、もしかしたら相手を怒らせる何かをしているのかも?と思い

先生に直接、英語担当の主人が聞いてくれました。(私はあまりリスニングとスピーキングができないので)

すると、その先生は息子の人間性をべた褒めし、「あ、Tomね!あなたの息子は暴力を振るわないし、トラブルが起きたとしたらTomが原因よ」と断言したのです。

実際にTomはそういう乱暴なところがあるということでした。

せとかママ

息子を褒められた主人は上機嫌で帰ってきました…。しかし、この問題は全く解決しないのです。

わかったことを全部まとめると、以下のようになりました。

  • 一緒に遊んでいることから発生するトラブルではなく、追いかけてきて急に暴力行為をして笑っている。息子は何もしていない。(息子からの情報)
  • 建物内では先生が2人いて常にみられているため、建物内では絶対に暴力を振るわない。外遊びのときだけ監視が手薄になるが、その隙を突いてやっている。(先生・息子からの情報)
  • 息子が暴力を振るうことはない。相手が振るっている。(先生からの情報)

情報収集が終わった際に思ったのは

せとかママ

え?Tomってサイコパスなん…?

ということでした。しかし、だからってゆっくりしている暇はありません。

すぐさま自分の身を守る方法を教え始めました。(一人っ子ですし、今まで友人トラブルがなかったのでこのような練習をしたことがなかった)

せとかママ

家で息子に嫌なことをされたら「No!!Stop it!!」と言うんだよ。できるかぎり大声で!

先生から相手の親に、その子の暴力について伝えてもらうには「こちらがNo!と言ってもやめない場合」でないとな、と思い即効で取り掛かりました。

怖い相手にNo!ということが息子にとって大変なことのようで、言えるまで1週間ほどかかりました。毎回言えるわけでもなく、その後一週間に一度くらいの割合で言ったようです。

せとかママ

頑張ったね、よく言えたね、とたくさん褒めました。

で、No!と言っても相手はやめないということが判明しました。

何回も、何回も、何回も「No!Stop!!」っていっているのに辞めないんだ…。

息子ゆず

我が家では、「やめて」と相手に1回言われたらすぐにやめることを教え続けているので相手の行動が不思議でならないようでした。

相手の子の親の反応

No!と言っても相手が暴力を止めないという事実を幼稚園側に伝え、園が相手の親に伝えるという段階まで持っていくことができました。(暴力発覚から1ヶ月経過)

その次の日「Tomが何もしてこなかった!!」と息子が大変嬉しそうに報告してくれました。

だがしかし。

私も一緒に喜んだのもつかの間、またその次の日から何事もなかったかのように暴力の日々が続きました。

せとかママ

たった1日だけかーーーーい!!!

(その後、我が家で息子と「先生に助けを求める」練習に取り組むが、息子言えず。理由は「相手に報復されるのが怖いから」とのこと。4歳でこんなこと考えるんだ!と私は驚き、悲しい気持ちになりました。)

2週間くらいたって、暴力が全く止まないと再度先生に訴えました。で、園側は地位の高いリーダー先生から相手の親に話したとのこと。

その後、相手の親の反応がどうだったか聞いてみました。

相手の父親

Tomはただ楽しく遊んでいるだけ。ヒーローごっこが好きだからね。押して遊ぶのも「pushing game」を楽しんでいるだけ。

それを聞いた私はこう思います。(相手の親と直接話すのは園的にNGだそう)

せとかママ

そもそもヒーローごっこやろうとか言われてないのにフード掴んで振り回したり、pushing gameもgameの誘い無く急に押してくるなんて、ただの暴力でしかないし、卑怯。

でもTomはそのこと親に言っていないのかも。親も先生の言葉より子供の言葉を信じてる。

この直後に園では「pushing game」なるものは中止になりましたが、見えないところで毎日pushしているので全く意味を成していません。

実は、私は幼稚園に入った当初、TomとTom母に遊び場で遭遇しています。

TomとTom兄はなぜか私をとても気に入り、遊び場中ずっと「遊んで!遊んで!!」と付いてまわりました(私は息子と遊びたかったので「息子と遊ぶために来たんだ~」とあまり相手せず)。

その後、休憩室に移動した私を探しにきたTomは、私が持ってきたランチを勝手にバクバク食べ、赤ちゃんを抱っこしたTom母にきつく叱られました。

私が「疲れたんだよね…」とスルーしているにも関わらず、Tomはさびしいのか何なのか、熱狂的に私を遊びに誘い(息子ではなく)、これから僕の家に一緒に来て泊まって良いよ!とまで言います。

その後もかたくなに私のそばを離れようとしません。ほぼ相手をしていないのに…。

この一連の行動を見て、家で遊び相手いないのかな?両親に遊んでもらっていないのかな?と少し思ったのは覚えています。

それでもTom母に対して持ち続けていた好印象も今回のことでなくなってしまいました。

せとかママ

園から呼び出され注意を受けているにも関わらず「息子はただ遊んでいるだけ」と答え、先生の目を盗んで危険なことを友達にするTomの根性を直視せず認めようとしない家庭は、考え方が我が家とは全く違う。

逆の立場なら、ショックですが子供が何かしら嫌なことを周りに対してしていると受け止めて相手の親に謝り、その原因を探りながら時間をかけて子供に注意し続けますけどね。

園の対応、考え

せとかママ

不思議というか不満だったのは、暴力行為が行われる時間帯と場所が特定できていて園も知っているにも関わらず、ずっとそれが続いていたことです。(暴力発覚後、2ヶ月経過した時点)

初めて園に「Tomの暴力で困っている」という連絡をした際に、次の日に返信がきて「2度とこのようなことがないように尽力します」と言ってくれたんです。

私たち夫婦はそれを見て喜んでいたんですが、2日後には暴力が再開。2,3週間の期間を開けてメールを再度送り、その時も2日後には暴力が再開しました。

せとかママ

2度とないようにするって言ったけど、口だけ…?

で、また同じような日々が続くだけなので、暴力がエスカレートして大怪我を負わされないうちに「別の園に変える転園案」が私たち夫婦に持ち上がりました。

「もう無理だよね、昨日も急斜面から突き落とされたし」と夫婦で話しているときにオンライン保護者会が開催されました。

そこで私たちは園の考えを知るところとなりました。

園側は他の子に危害を加える子供に直接注意しない
・「嫌なことをされること」を大人が排除すると、「嫌なことをされる側」の子供が、その回避方法を学べなくなり今後の人生で困ることになる
・誰かがされて嫌なことは、子供全員を集めて先生が真剣に「I don’t like it」と話し、やらないように促す
・嫌なことをされたらNo!と言い、やめない場合は大人に助けを求めることが重要
・相手に嫌なことをしているかどうかの基準は「相手が笑顔かどうか」で、それは子ども自身が判断すること

これを聞き私たち夫婦は、園がポリシーを持っていてその通りに従って動いているのだと理解しました。

せとかママ

我が家も息子には「嫌なことを回避する能力」を持って欲しいと考えています。しかしそれは大怪我を追わない範囲での話です。

園側の意見は立派で妥当だけど、見方によっては「子供の全ての悪事を見逃す」ってことになりますよね?(実際に見逃されているしね)

世界共通で、加害者はどこまでも有利だということを感じました。

いじめられる側にも原因がある?

いじめるほうが絶対に悪いけれど、いじめる側にも原因がある、と言われていますよね。とても残念なことに、息子の場合に限っては確かに原因があることがわかりました。

【原因】
Tomは暴力行為をする前に息子を追いかけることが多く、その際に息子が「きゃ~~~!!!」とそれはそれは楽しそうな顔をして逃げていることです。(本人は追いかけられるのも嫌い)

暴力を受けた瞬間は怒ったり泣いたりはしますが、怒りや悲しみを全く引きずらないタイプで、すぐに次の楽しいことを見つけて笑顔になるため、その一瞬を見逃した場合、大人はダメージを受けていると気が付かない。

せとかママ

これは、身を守るためにロールプレイングをした際に気がつきました。盲点でした。嫌なことに対しては笑顔はダメだ!と何回言っても直りません。

外遊びの際に先生が多少、息子とTomの行動を気にしてくれるようになりましたが、様子を聞くと、とびきりの笑顔でこのようなことを言われました。

園の先生

外遊びの時に、ゆず君とTomのこと気にして見ていたけど、とっても仲良しみたいで4人くらいで鬼ごっこしてよく遊んでいるわ!とても楽しそうよ。Tomもゆず君のこと好きって言っているの!

この4人の中のTomと息子以外の2人は、同じくTom追いかけられて暴力を受けている子のことです。そのうちの1人の子のお母さんに聞いてみると、やはりTomから暴力を受けているとのこと。(息子の妄想ではなかった)

2週間分の、Tomの息子に対する暴力内容を記録したメールを園に送っていた私は絶望しました。

せとかママ

もう第3者に頼るのは無理だ。先生はみんな誤解している。暴力は先生の見ていないところで発生し、息子は基本笑顔なので先生たちには気づかれない。息子が変わるしかないけどそれも難しい。

だんだん暴力の回数が減ってきた

私は出口のないトンネルの中を歩くことに疲弊してきて、あと半年で帰国するけど転園することを園に伝えようと思い始めた矢先(暴力開始から3ヶ月)、息子がこう言い始めました。

今日はTomから逃げ切れたから嫌なことされなかった。

息子ゆず

今日も逃げ切ったからフード捕まれなかった。片付けの時に押されて倒れたけどね。

息子ゆず

そうです、こちらに来たときはドタドタ走りで足が遅かった息子が、Tomから逃げるために足がすごく速くなっていたのです!!

実際に一緒に走ってもドタドタいわなくなっていました。

せとかママ

理由が理由なだけに切ないけれど、足が速くなったんだね…。よかった。

逃げ切ることによって、危険なこともされなくなってきているようです。

私たち家族がだした結論

息子がTomから逃げ切ることにより、危険な暴力行為を避けられるようになってきたので、しばらくこのまま見守ろうと思っています。

息子は仲良しの子と離れたくないし、先生のことも大好きなので転園を拒否しています。

せとかママ

結局のところ、私は親として息子を助けることはできませんでした…。いろいろやったけれど全く報われませんでした。否定しないことを重視して、息子から話を毎日聞いたことくらいです。

息子の足が遅いままだったら、転園確実でしたね。(いや、まだわかんないけど)

でも副産物もあり、園でひどい問題が起きていると感じたら以下のことをしたら良いことがわかりました。

・子供から、トラブル内容を詳細に聞きだし毎日日記をつける
・1週間ごとにそれをまとめて園にメールで報告
・こちらがトラブル対策のために取り組んでいることも報告

これをすれば何かあった際にこちらが俄然有利になります。今回のことではまっっっったく意味を成さなかったですけどね…。

せとかママ

今回のトラブルは日本でも起こりうることなので、今後も役に立ちそうです。

まとめ

今回のことで、嫌なことを回避するには、幼稚園児の場合は以下が必要だと思いました。

  1. 嫌なことをしてくる相手にNo!Stop!!と言えること
  2. ↑を実行しても止めない場合は先生に助けを求めること
    「Tom kicked me」「Tom push me」「help」

せとかママ

息子の場合、1はなんとかクリアしたけれど、2は相手の報復が怖くてできないということでした。

先生に助けを求めない理由を知らなかった頃は、家で「今日こそは先生にhelpって言おう!」「言えるよね?」「先生のところに走っていってhelpって言うだけだよ?」とはっぱをかけていましたが、息子を追い詰めているとわかりもうやめました。

いつか言えたらいいな。時間かかるかもしれないけど。

息子ゆず

と言っていたので、任せることにしました。

息子は何回Noと言っても辞めない場合に、1、2回やり返したみたいです。でも結果負けたようです。

家で暴力的なことを一切やっていないので、日常的に暴力を振るっている相手に勝てるわけがありません。

その際には、暴力ではなく抵抗したことを褒めました。

せとかママ

はぁ…本当に疲れました。
海外生活はあと半年で終わります。その間にまた何か変化があったら更新します。